麻とは?リネンとは?

 

 


「麻の種類」

 

わたしたちは「麻」という呼び名をよく使います。この「麻」と呼ばれる繊維には様々な種類があります。「亜麻」「大麻」「苧麻」「黄麻」「洋麻」など。
「麻」とは単一の植物ではなく、植物の茎や葉脈の繊維と使った繊維全般を指す言葉です。これらを靭皮繊維(じんぴせんい)と表現されることもあります。

 

つまり、「麻」と呼ばれる繊維は、それぞれ植物が異なるものが一括りにされいます。
中でも、リネンはすこし呼び方が、他の麻と比べると性格が異なります。

 

 

上図のように、リネン以外の麻、ラミーやヘンプは「原料の植物名」=「糸や生地などの加工品名」と一致してます。
一方でリネンは、原料の植物、植物から取り出した繊維を「フラックス」と呼び、加工して作られた糸や織物、製品を「リネン」と呼びます。

ちなみに日本の家庭用品品質表示法では麻、亜麻、リネン、苧麻、ラミーなどが表示されます。それ以外のものは「植物繊維」となります。
昨今では植物繊維(ヘンプ)などもよく見られます。
それぞれ、違う植物の繊維なので、肌触り、風合い、シャリ感が異なります。興味ある方は、生地の風合いと品質表示を比べてみてください。
それぞれの繊維の違いや、特性を感じていただけると思います。

 

 

「フラックスについて」

 

 


フラックスは亜麻科の1年草です。3月頃に種を蒔き、約100日で80㎝~100㎝の草丈まで成長し、6月頃になると淡い青紫色の可憐な花を咲かせます。
開花期のノルマンディーでは、一面にフラックスブルーの花畑が広がります。見渡す限りのフラックスの花が、風に揺れる様子はため息が出るような美しさです。

 

 

 

資料提供:Terre de lin